触手実験

触手ものです
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「くそっ…今月も金欠か…」

ぺらっぺらな財布を眺めながら部屋で呟く。一人暮らしにこんなに金がかかるとは思っていなかった。
大学に進学し、一人暮らしを始めて三か月。俺は、自分の見通しが甘かったことを痛感していた。

「しかしバイトはできないし…詰んだか?」

大学と家の近所は閑散とした郊外。数少ない商店はバイトの募集を行っていなかった。
電車もなければ車もない、貧乏学生は遠くへ行けないのだ。

地元の求人情報誌をパラパラとめくる。めぼしいものなんて…

「治験…?」
それは近所の研究所からの募集だった。期間は七日で…100万円⁉
これ以上にない好条件であった、大学は来週から修繕のため休講だ。

直ぐにスマホを取り出して練和番号に連絡する。
「もしもし…求人応募を見たのですが…」
その場でバイトが決定していた。
小さく記載された注意事項に気付かぬま…。


「この研究所では、新しい薬剤投与方法について研究しています。」
通された部屋で説明を受ける。治験といっても使用するのは既存の薬品…らしい。その薬品の効果がきちんと発生するかどうかを確認するのが今回の目的との話があった。

「これ以上は仕事を受けて頂かないと説明できません」
内容が不明というのは怖さもあるが…研究が漏れたら困るだろうし仕方ない。

「分かりました。働かせてください」
「ありがとうございます。職場に案内します」


連れられてきたのは、小さな部屋であった。中央には変な形の椅子らしきものが…。
「分娩台?」
知識としては知っていたが初めて見た。女性が出産の際に使用する分娩台だ。

「服を脱いで、座ってください」
「全部…ですか…」
お金のためだ…・そう自分に言い聞かせながら服を脱ぎ、下着を下ろす。
男同士とはいえ緊張して、体がこわばる。
促されるままに腰を下ろし、サイドに着けられた足置きに足を置く。

「あの…恥ずかしいので早くしてほしいのですが…」
足を大きく開いた体勢のまま足をベルトで固定される。腕は椅子の後ろに回され固定される。
性器ぐらい隠してほしい…
興奮して変な性癖に目覚めてしまいそうだ。


「薬剤の投与を始めます」
「えっ…それは?」

研究者が部屋の隅にあった箱を開けると、光沢を放つ赤い何かが這い出る。タコの触手のようにも見えるが、決定的に異なる異形。
うねうねとその身を捩らせながらその長さを伸ばす。

「たっ…助けてくれ‼」
恐怖から叫ぶが、研究者が目にもくれずに退室していた。
触手がゆっくりと体に巻き付く。
「ひっ…」
触れ垂れたところがぞわぞわする。ぬめぬめとした粘液が体に付着する。

いくら体をこわばらせても動くとことはできない。それどころか体に力が入らなくなる。
(俺ってこんな華奢だったか?)
自分の体がやけに頼りなく見える…。

「胸が…」
触手は胸に巻き付き、胸が肥大化していく。もう何が起こっているのか理解できない。
バスケットボールほどに膨らんだ胸で足元が見えない。

「こんな…女みたいな…」
触手は全身を這いずり回り…性器に巻き付いているようだ。
胸が邪魔で見えてはいないが…
性器を触られる感覚が消えていき…未知の感覚に変化する。

「うっ…にゃにほう…」
惚けて開いていた口の中に触手が入ってくる。喉に熱い感覚を感じる。
無理やり胃の中に液体を流し込まれていた。
(心臓がどきどきする…)
この意味不明な状況がどうでもいい。ただ女性を見たら押し倒してしまいそうなくらい興奮していた。

…しかし勃起する感覚はいつまでもやってこない。射精したい。
普段ならすぐに収まる興奮の終わりがいつまでたってもやってこない

「あっ…ひゃぁ」
口は自然と女みたいな悲鳴を上げていた。いつの間にか股間に伸びていた触手が未知の感覚を伝える・
男性器に触れた時の感覚ではない。
天にも昇りそうないい感覚がずっと続いて…お腹が熱くなる。

「イカせてくれ…」
頭がおかしくなりそうだ。
脳は完全に沸騰していた。射精よりもずーっと気持ちがいい状態にさらされ続ける。
気持ちがよすぎて苦しい。
気を失うまで心身ともに興奮の頂点にあった。


次の日、俺は自分が女になったことを知った。
いつの間にか着せられていた服が女物だったからだ。

足元まで隠したロングドレス。中世ヨーロッパで着用されていたような首元から手首まで覆うタイプのクラシックドレスだ。

胸の下だけが絞られ、ふわりと広がるスカート…普段の自分ならすぐに脱ぎ去っていただろう。
しかしそれは叶わぬ夢だった。

「ふっ…♡はー♡………ぁー♡」
体の疼きと切なさが止まらない。服の下にびっしりと張り付いた小さな触手が肌を刺激する。

ドレスの下は何もなかった…ただ小さな触手が肌という肌を覆っていた。
小さな触手は女性の体を刺激しないように撫で続ける。
弱火で煮こまれるような快楽を防ぐことなどできなかった。

「お願いだ…イカせてくれ…限界なんだぁ…♡」
決して絶頂はしない…できない。
自分で性器を弄ろうとすれば、途端に全てが苦痛に変わる。
抵抗しなければ気持ちよくしてもらえる。

体に力が入らない…いや入れたくないのだ。
たとえそれがどんなに愚かな選択だとわかっていても脳は幸せを求める。

(幸せそう…)
部屋の鏡で自分の顔を確認する。
鏡に映る表情は雌だった。顔を上気させ、目をとろんと潤ませ、口からは涎がこぼれ落ちている。

自分の中のスイッチが切り替わる。
(犯されたらどうなっちゃうんだろう…♡)
男性に組み伏せられ犯される自分の姿が脳内でぐるぐるする。
口元が緩んでいくのが止められない。大きくなった乳がじんじんと熱くなる


体は自然と分娩台に上がっていた。足を大きく開くと、手と足を触手で固定される。
「あー……♡」
細い触手が体内に入ってきているのを感じる。男の感覚よりも何倍も気持ちいいのがずっと続いて、まともな思考ができなくなる。

「おっ⁉………あー?」
耳からぬるりと何かが侵入した気がしたが…もうどうでもいい
くちゅ…くちゅ…
触手は脳に直接干渉していた

(妊娠したい。妊娠したい。妊娠したい。妊娠妊娠出産…)
思考が妊娠願望に書き換えられるのを感じるが…抵抗などできない。
子宮が急激に疼く。

「あ…♡」
目線を触手から外せない。これまでとは違う太く突起が付いた触手がとても愛しい。

太い触手が挿入される。
焦らされ続けた肉体は感電したかのように跳ねていた
「っーーーーーーーーーあーーーー」
息ができなくて言葉も出てこない。全身の穴という穴から液体が噴き出す。

体の奥に熱いものが広がり…お腹が膨らんでいく。
「えへへ…♡」
(嬉しい♡)
女性として妊娠できる幸せは彼…いや彼女の精神を完全に破壊していた。


「おい…あれ見ろよ」
休み明けの大学は騒然としていた。
その視線の先には、女性がいた。

体のラインが浮き出たドレスに大きく膨らんだお腹。
視線など気にする様子もなく光悦とした表情で構内を闊歩していた。

「これでずっと一緒だね…あぁ♡」
先ほど学生課に退学届けを提出した少女はお腹を撫でながら一人呟く。
服から粘着質な音と光沢のある液体をこぼしながら体を震わせていた

明らかに異常な光景に皆ただ茫然としていた。


分娩台のその部屋はその姿を大幅に変えていた。
壁までびっしりと触手で埋め尽くされ、淫猥な匂いと音が響いている

触手を掻き分けながら進み、分娩台に腰を下ろす。
全身に触手が纏わりつき、その身を飲み込んでいく。

耳から触手が侵入する。
思考がかき乱され…脳裏にイメージが焼き付けられる。
「私…苗床になるんだ…♡」
とてもうれしかった。

視界がふさがれる。性器の周辺以外はもう触手の感覚しかなかった。
完全に体も精神も飲み込まれ、ただ産む道具となったことを自覚する。
永遠に自分が触手の雌となったことを認知する。

「♡♡♡♡♡」
それがたまらなく幸せなのだ。
逆らっていたことを後悔する位には…
やがて考えることもできなくなるだろう…
消えゆく思考の中、それでもいいと思った。


「結果は?」
「成功です。注射で女体化薬を投与した場合に比べて三倍の速度で反応しました。」

研究所の中で白衣を着用した二人の声が響く。壁に掛けられた液晶ディスプレイには、露出した女性器から触手が出てくる光景が表示されていた。

「増えた触手を開放すれば全人類の女体化も夢ではないかと」
「素晴らしい!これでまた悲願の達成に近づいた」

液晶にはひくひくと震える女性器が映し出されていた。女性器に触手が突き刺さり…透明な液体をまき散らしていた。

「「女体化のために」」

狂気に呑まれた研究者の研究は続く…